2016/12/01

New Relic が進める Digital Intelligence Platform とは。New Relic のこれからを読み解く

久々のオリジナル記事です。これは、Qiita のアドベントカレンダー1日目の記事となります。他の日もよろしくお願いします。

ここでは、最近 New Relic が打ち出しているコンセプト、Digital Intelligence Platform についてサイトや様々な情報から、New Relic の考えと、そこから、何を目指しているのか私なりに読み解いてみたので、それをまとめてみました。

Digital Intelligence Platform とは

New Relic は、最近(たぶん、今年の夏過ぎくらいから) Digital Intelligence Platform というコンセプトを使いだしました。これは、簡単にいうと、New Relic というプラットフォームが含むもの、提供する価値、目指してる方向性ということになります。そして、New Relic が目指すのは、ソフトウェア開発に関するあらゆる領域の情報を収集し、開発を手助け、ビジネスの成功に導くことです。

Digital Intelligence Platform の概念をまとめた図が以下となります。

digital_intelligence_platform_ok

New Relic Infrastructure が必要だった

今までも、New Relic は、ソフトウェア開発のあらゆる領域のデータを収集、分析できるプラットフォームを提供してきまいた。それでは、なぜ、今になって、このコンセプトをわざわざ打ち出したのでしょうか?

New Relic は、これまで、アプリ(APM)、フロント/ユーザー体験(Browser、Mobile、Synthetics)、サーバー監視(Servers)、ミドルウェア(Plugins)、ダッシュボード(Insights) とシステム開発に関する全領域をカバーする方向で、製品を拡大してきました。しかし、サーバー監視(New Relic Servers)のいまいち感が、拭えませんでした(だから無料だったとも思うけど)。

しかし、ここにきて、ようやく、以前買収したインフラ監視サービスの Opsmatic を New Relic Infrastructure へと昇華し、サーバー(インフラ)監視も競争力のある製品を用意できました。これで、本当に全領域をカバーする製品群が揃ったことになります。

そこで、ようやく自信をもって、Digital Intelligence Platform というコンセプトを打ち出せるようになたのだと思います。(あくまで私見ですが)

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それでは、もう少し、Digital Intelligence Platform を探っていきます。先月に行われた New Relic のユーザーカンファレンスである FutureStack 16 in サンフランシスコにおいて様々新機能や New Relic Infrastructure の正式リリースが発表となりました。合わせて、サイトをリニューアルが行われました。その結果、製品ページのトップは、「New Relic Digital Intelligence Platform」 と変わりました。(たしか、以前は製品一覧的なページでした)

ページ冒頭には以下のように書いてあります。

Improve your product, improve your business, and make your customers happy. Gain instant end-to-end intelligence across your customer experience, application performance, and dynamic infrastructure with the New Relic Digital Intelligence Platform.
製品を改善し、ビジネスを改善し、顧客を満足させます。 New Relic Digital Intelligence Platform を使用することで、顧客体験、アプリケーションパフォーマンス、動的に変わるインフラ全体にわたって即座にエンド・ツー・エンドのインテリジェンスを獲得できるようになります。

また、CEO の Lew Cirne 氏が自ら New Relic Blog にポストした記事「Developing Digital Intelligence」では、詳しく Digital Intelligence について語られています。

光り始める Insights の重要性とその価値

上記の図の真ん中にも書いてるように、ダッシュボードというのは、Digital Intelligence Platform にとって非常に重要な位置づけの要素となります。各製品が、各領域で様々なデータを収集、表示、分析できるのは分かりやすく、便利なことですが、領域毎にデータが分断されているため、全体を俯瞰して分析するのが難しい状態です。これでは、同じような機能の別の製品を使っても同じではないかと感じるかもしれません。

Insights は、各製品のデータを1つのダッシュボードに表示できるダッシュボードツールになります。この製品の存在が Digital Intelligence Platform に価値を与える非常に大きな要素となります。ユーザー体験、アプリからインフラまで1つのビューで表示できるため、全体を俯瞰して分析ができるのです。例えば、アプリが遅くなっている原因は、実はインフラの問題であるとか、アプリのパフォーマンスとサーバーのリソースの関連など様々レイヤーの関連を一目で把握できるようになります。

これが1つのプラットフォームを使っていることの最大のメリットとなります。

公開が待たれる NRQL アラート

先日の FutureStack 16 では、正式公開はまだ先とのことですが、待望の NRQL アラートのアナウンスがありました。上記で Insights が重要だと述べましたが、NRQL アラートがないといまいち感は確かにあります。NQRL とは、Insights でダッシュボードを作成するのに使う SQL ライクなクエリ言語となります。現在、Insights にはアラート機能がないので、作成したダッシュボードに表示しているデータによってアラートを出すことはできません。よって、データの表示はできますが、そのデータが異常な値となった場合に、通知する手段がありませんでした。そのため、弊社では、Insights API を使ってデータ取得し、分析、アラートを通知するという、独自の手段を構築していました。しかし、それが、このアラート機能ができることで、必要なくなるのです。

この機能がリリースされれば、本当に、New Relic を使って、システム全体を監視し、必要なときに、必要な情報をもったアラートが通知され、それを元に、迅速に問題点を探し出し、解消でできるようになります。

まとめ

日本ではまだまだ、New Relic = APM という印象だと思いますが、New Relic はソフトウェア開発全般を視覚化し、分析できる総合的なプラットフォームです。APM 以外の製品も使って(各製品14日無料で使える)、是非、1つのプラットフォームで、すべての領域のデータを管理するからこそ手に入れることのできる価値を感じていただければと思います。

Qiita で New Relic Advent Calendar 2017 いろいろ書きました。特に、New Relic APM の入門的な連載を書きましたので、是非、ご覧ください。

New Relic 公式の日本 New Relic ユーザー会を立ち上げました。ワークショップの情報など日本のお客様向けに情報を発信していきますので、是非、参加ください。

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