2016/12/26

ガートナー調べによる APM 製品の比較分析と New Relic の未来 – New Relic は5年連続で APM 製品リーダーに選出

New Relic アドベントカレンダー最終日の25日は、ガートナー調べによる APM 製品の比較分析レポートの紹介と、New Relic の未来である AI と機械学習を駆使したプロジェクト Project Seymour について簡単に紹介します。


2016年12月21日に、ガートナーは、「Magic Quadrant for Application Performance Monitoring Suites」 (アプリケーションパフォーマンス監視製品のマジック・クアドラント)と題した APM 製品市場の分析レポートを発表しました。

ガートナーレポート: New Relic は、APM 製品市場にいて、5年連続リーダーのポジションに存在

ここでは、New Relic を中心にこの記事を紹介します。その他の競合製品についても、それぞれの強みや懸念点が紹介されているので、気になる方は記事の方をご覧ください。

2016_mq_apm

上図が、APM 製品のマジック・クアドラントです。New Relic は、右上の、市場のリーダーであり、ヴィジョナリーであるところに位置付けられています。New Relic は、このリーダーのポジションにいるのは、5年連続になります。やはり、APM 製品の競合は、AppDynamics と Dynatrace ですね。

市場傾向としては、既存の市場リーダーが引き続き市場を牽引していくが、新規参入も増え、競争はますます激しくなるとしています。また、市場規模は、既存のIT市場以外の企業による導入が増えていくとのことです。

New Relic についての分析

New Relic は、今回の比較分析の製品において唯一 SaaS 型のみで提供している製品である。それによる影響はある(SaaS 型なら導入しないといった)ものの、2015 から 2016 にかけて65%の収益成長率を達成しており、14,000人以上の顧客を抱えていることから、そのことはあまり同社の拡大に影響を与えていないように見える。また、最近はよりエンタープライズ市場への攻勢を強めている。そして、インフラ変更を可視化する製品を提供する企業であった Opsmatic 社を買収し、New Relic Infrastructure という製品としてリリースを開始している。前回の評価から、New Relic のプレジデントは、元 Salesforce のグローバル販売責任者である Hilarie Koplow-McAdams に代わっています。

STRENGTHS (強み)

  • 既存顧客が多いため、新製品の導入に関してその基盤を活用できるため、非常に大きな販売機会を持っている
  • 創業者の Lew Cirne 氏は、APM 業界のリーダーとして認知度が大きくなってきている
  • 同社のスケーラブルなクラウド・アーキテクチャーや、堅牢な運用とセキュリティー・プラクティスを構築することに注力してきた期間によるアドバンテージは、多くの他の APM 競合他社に比べて有利な点である

CAUTIONS (懸念点)

  • New Relic には EMEA (Europe, the Middle East and Africa) ベースのデータセンターがない。規制当局やプライバシーに関する懸念から、この市場での成長に影響を与える可能性がある。(ただし、EU-US プライバシーシールドフレームワークの申請は受諾済み)
  • 同社は収益の伸び率は堅調に推移していますが、引き続きエンタープライズ市場を拡大し続ける必要がある。
  • New Relic は現在、検索機能を超えた機械学習や高度な分析技術を提供していない。(しかしながら、先日、機械学習と人工知能[AI] に焦点を当てた、プロジェクト: Seymour の発表があった)

Project Seymour とは

上記のガートナーレポートでも触れられているように、現時点では New Relic は製品に機械学習や AI を利用した製品や機能は提供していません。2016年11月16,17日にサンフランシスコで行われた New Relic ユーザーカンファレンスである、Future Stack 16 にいおいて、機械学習と AI を駆使した新サービス Project:Seymour の発表およびデモ動画が発表されました。(この動画は、Project:Seymour ページに動画のリンクがあるので、そこから見ることができます。)

Project:Seymour では、New Relic が蓄積してきた、膨大な量のデータを元に、各自に必要なデータを導き出し、提案してくれます。これにより、今までは問題を自分で見つけて、対応していたという流れ場、問題となりうる箇所を Seymour が推薦してくれ、さらに修正内容も提案してくれるようです。そのため、問題発見、対応策の検討という流れが、劇的に簡単に素早く行える可能性があります。

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上記は Project Seymour のデモ画面。左に Seymour の提案が表示されており、右にその詳細および、その原因に関する提案も表示されているのが見える。

また、上記のガートナーが最初に指摘していた、SaaS 型でしか提供していないという点も、プレゼンの中で Cirne 氏は、これは SaaS 型だからこそできる(膨大な量のデータを New Relic が管理しているからこそ可能な技術)技術であり、ローカルにインストールする形の製品では行えないと強調していました。

Project Seymour に関しては、以前、CEO の Lew Cirne 氏自身が New Relic Blog にポストした記事「Project Seymour Uses AI to Help You Understand Your Digital Business翻訳版をご覧ください。

Seymour は、New Relic Infrastructure のリリースにより、フロントからインフラまで全領域をカバーする製品群をもった New Relic の次の一手として、非常に納得感の方向性だと思いました。ベータリリースを楽しみに待ちたいと思います。

Qiita で New Relic Advent Calendar 2017 いろいろ書きました。特に、New Relic APM の入門的な連載を書きましたので、是非、ご覧ください。

New Relic 公式の日本 New Relic ユーザー会を立ち上げました。ワークショップの情報など日本のお客様向けに情報を発信していきますので、是非、参加ください。

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